有限会社辛島商店

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特集ああー憧れの薪ストーブ2017-03-10

屋根につもった雪がポタポタと音を立てながら溶け落ち、話す会話にも真っ白な息が絶えない2月。凍える寒さの中に立つ住まいの中に、静かに暖かく揺らめき立つ薪ストーブの炎。リビングを暖め彩るだけでなく、家族の団らんや生活を形作り見守るかのような薪ストーブの存在。

 住まいを新築される方やリフォームを検討される方が「いつか暖炉や薪ストーブのあるリビングでゆっくりと生活を送りたい」と憧れを抱かれることも多いようです。

 今回は当社のガスをご利用いただいているお客さまのお住まいにおじゃまして、現在使われている薪ストーブのお話をうかがいました。

 

 薪ストーブのある暮らしはゆったり過ごす憧れのイメージが強いのですが、やはりそういうものなのでしょうか?

 薪ストーブはエアコンやヒーターなどの直接温風が吹付けるものと違い、じわっと暖かくなる輻射熱ですから、心地よくしっかりと部屋全体が温まる。そして静かにゆらゆらと燃える炎をみていると何となく心が落ち着いてきて、ついゆったりと時間を過ごしたくなります。しかし薪ストーブには薪ストーブ独特の使い方や作業が必要となってきますので、野放し手放しというわけにはいかないそうです。

 

 薪ストーブで大変な点は?

まず実際の使用時に注意する点は薪の燃やし方です。薪を燃やすとはいってもただメラメラと燃やすだけではありません。薪が目に見えて燃えているのは「一次燃焼」といわれるものです。薪ストーブは、薪が燃えて出た煙を再度燃やすことで有効に暖房熱を得ることができ、これを「二次燃焼」といいます。上手に二次燃焼させるためには空気量の調節が大切です。ストーブの温度計を見ながら室温や使用時間を考えて、あと何時間くらいでどれくらいの薪を使うのかなども考えて燃焼状態を調節します。大変ですがこれも楽しみのひとつです。上手に二次燃焼させると薪の有効利用ができますので、薪の消費量も抑えることができ、意外に大事なことです。

 次に、意外と大変なのは先ほどお話しした、燃料となる薪の確保です。自然に存在する木を燃料とするので、薪ストーブは「燃料代がかからない」というイメージです。


また、敷地や近隣に山があり、木がたくさんあったとしても、切ってすぐ燃料となるわけではありません。切ったばかりの木には水分が多く含まれているため、しっかりと燃やせる薪にするためには一年間くらい乾燥させないといけません。そうなると切った木を乾燥させるための薪の保管スペースも必要となりますので、お金はかからなくても保管場所や切り出し・薪割りなどの労力も必要となります。しかしそれも体を健康に維持する為にもなりますし、薪割りも楽しい作業です。


 薪ストーブは「高い」というイメージがありますが?


確かに安くはありませんね。最近は色々なお値段の商品が出ており、安ければ5万円~100万円以上するものまでさまざまです。あまり安いと二次燃焼方式になっておらず、どんどん薪を消費してしまう、などのこともあります。使われる頻度や部屋の広さなどをしっかりと事前に検討されることをおすすめします。


 またストーブ本体以上に大事といっても過言ではないのがストーブを安全に使うための設置工事です。


・ストーブ自体の重量が100200㎏くらいあるので床は大丈夫か?


・一度置いたら簡単には動かせないのでストーブの位置はここでいいのか?


・ストーブは200300℃くらいで燃焼させるので、壁や周りは燃えたり焦げたりしない構造なのか?


・煙突で排気をするけど煙突は安全に設置されているか・お手入れもしやすいのか?などなど、色々な部分を検討しないといけませんし、安価にはいきません。しかし、一度設置すれば一生ものですので、メインの暖房として使いますし長い目で見たら高いとは限りません。


 いかがでしたか?憧れといわれることの多い薪ストーブ。ボタン一つでさっと動く便利な暖房器具とはやはり違い、それなりの手間ひまはかかります。燃料代はかからなくても、自然と向き合いながら生活に生かしていく工夫も必要です。


 これらのことを楽しみながら、じっくり向き合うことができればとても快適なもののようです。


やはり薪ストーブは、自然との調和をとりながらじっくりと暮らしていくという「暮らしの象徴」としてもとらえられ、多くの人の憧れとなっているのかもしれませんね。


天気は良くても寒さはまだピークの2月初旬。お客さまのお住まいは山の近くで雪もすぐに積もるそうです。気温は市街地と比べて約3℃ほど低く、この日は市街地はわりと暖かい日でしたが、お客さまのお家の屋根には雪が残っていました。
生活を温かく支える薪ストーブ。ゆらめく炎に見とれてしまいます。大型ではありませんが、約30畳くらいはしっかり暖房できるそうです。床・壁は耐火・耐熱仕様で空気層ももうけてあります。普段はストーブの上で健康茶やシチューなどを作られているそうです。
裏山の敷地。ここで木を切り、長さを整えて薪の準備をします。今シーズン使用する薪の置き場と、一年間かけて木を乾燥させるためのスペースが必要となります。

屋根の上に登る煙突はお家のシンボルにもなりそうです。一次燃焼のときは煙がたくさんでますが、二次燃焼になれば煙はグッと少なくなります。

特集わたしたちがおもうこととできること2016-12-12

今年の4月、熊本県で震度7を観測する大きな地震が発生しました。各地で家屋の損壊や被害が相次ぎ、尊い命も失われてしまいました。

生活の場所を失い避難所生活。この時には多くの支援が自衛隊や各ボランティア団体により行われました。

現在でも様々な支援活動が継続して行われておりますが、今回は被災した子どもたちにスポットを当てて少し変わった形での被災者支援が行われることを知りました。

―「飾り巻き寿司」―

 日本の伝統文化である寿司、中でも日本各地の家庭において年中行事や祭事などでも親しみのあるのが巻き寿司。かつては地域や家庭独自の模様を巻き寿司にあしらった飾り巻き寿司が受け継がれてきましたが、最近では一層の華やかさを持った飾り巻き寿司や、日本の文化をより身近に感じてもらうため、外国の方に向けたものや子どもに喜ばれるキャラクターものなどとっても多彩です。この文化を伝えていくために、飾り巻き寿司に関する協会もあるようです。

  

今回は飾り巻き寿司のマスターインストラクターであられる佐藤美幸(さとうみゆき)先生と、飾り巻き寿司を通じて熊本の子どもたちの被災支援を行う「笑顔まんまるプロジェクト」事務局の合田優子(ごうだゆうこ)さんにお話をうかがいました。

お二人はご自身の生活の中で、自他を問わず〝子供たちが幸せに過ごしていくために自分たちに何ができるのか“ということを考え、実践されています。

この度の熊本の地震により心に大きな傷と恐怖をもった多くの子どもたち。その子どもたちの傷を癒し、少しでも多くの笑顔を取り戻すために熊本の幼稚園に行き、園児の目の前で飾り巻き寿司を巻いて食べさせることで被災者支援を行われています。

今回の飾り巻き寿司のテーマはご存じの方も多い「くまモン」。熊本出身で全国でも圧倒的な人気を誇り、子どもたちが喜ぶこと間違いなし。しかしそんな期待の陰には大変な苦労が・・・。お聞かせいただきました。

 

Q:今回の支援活動を行うにあたり、大変な点はどのような点ですか?

A:活動を行うための費用などももちろんですが、特に大変だった点は3つあります。

 

Q:よかったらお聞かせください

A:まずはとても大切な部分ですが、飾り巻き寿司を通じての支援活動がなかなか受け入れられなかったことです。当初熊本県に話を持ちかけたときには〝熊本は予想以上の被害を受けている。子どもたちも深い恐怖や震災ストレスを持っていて受け入れる余裕がない。“といった意見があり、話が前に進みませんでした。それでも諦めず、事務局や多くの方々のご協力のおかげで、現在ではたくさんの幼稚園から申込みをいただきました。

 

A:次に今回のテーマ「くまモン」の使用認可をもらうことでした。ご存じのとおりくまモンは大変人気があり、正式に登録されたキャラクターです。ですから正式な使用認可をもらわないと飾り巻き寿司には使用できませんし、表現するにも耳の形や位置、目の形が違ったらダメだという規制が強くかかります。使用認可をもらうのに色々な所で膨大な手続きと打合せが必要でした。

 

A:3つめはやはり人手が足りないことです。飾り巻き寿司は最初に細かい部分を作り、組み合わせながら巻いていきます。巻くときはあまりピンときませんが、切って断面を見たらびっくりするくらいよくできていて、感動します。ですから必ず現地での作業になりますが、当初私たちが予想していたよりもはるかに多くの園児たちが待っていてくれているので、相当な量をまかなければなりません。手仕事につき、人手が欲しくて今でもボランティア参加していただける方を募集しています。この記事を読まれてお手伝いいただける方はぜひお願いします!()

 

Q:皆さまに伝えたいことはありますか?

A:今回の支援に限らず、多くの方に飾り巻き寿司に親しんでいただきたく巻き寿司教室を行っておりますので、ぜひ参加してみてください!()

 

いかがでしたか?同じ災害支援という言葉でも、支援スタイルや対象となる被災者

は様々です。大切なのは被災者を思う気持ちと〝私にとって・私なら“という視点

なのだと強く感じました。


今回は被災者支援を行う「くまモン」をレッスンしていただきました(写真右:佐藤先生)
まずは細かい部分を作ります。分量や大きさが少しずれると仕上がりが大きく変わりそうで、意外と難しそうでした。
それぞれの部分を組み合わせてのりで巻きます。こ、これがくまモンに??
最後の仕上げ飾りですっかりくまモンに!簡単そうですが初めてのレッスンだと2時間近くかかります。

特集暑さに負けない熱いものづくり 鍛冶屋 夏の手仕事祭2016-10-27

今回は大村市・松原にある「田中鎌工業」で開催された、手作り品の展示即売会を見に行ってきました。

 田中鎌工業さんは以前、本紙の特集でもご紹介しましたが、“刃物のまち松原”にて包丁や鎌などの製造を一から手作りで行い、販売までされている工房です。  

長崎県の伝統工芸品に指定されている「松原包丁」は切れ味の良さと、お手入れにより永く使い続けられるという特徴を持ち、“良いものを大切に永く使う”という日本人本来の考え方にピッタリです。

 そんなものづくりをされている田中鎌工業さんが、自社の工場見学や同じものづくりをされている仲間と共に、ものづくりについて考えさせられる催しを開催されました。

 おじゃましてみると、工場・お店・ご自宅の一部が解放されており、色々なコーナーが設けられていました。暑い季節にも涼しさを感じられるように打ち水された庭先にはかき氷やヨーヨー釣りなど、子どもさんも楽しくなるような雰囲気。建物の中に入れば手作りの品がたくさん並べられており、包丁や下駄、陶器、革製品など、職人さんのものづくりへの熱い想いやこだわりを目にし、話を聞かせてもらうことができました。

 奥の座敷ではそば打ち職人さんにより丁寧に手打ちされた、そばの試食も行われており、お客さん同士も和気あいあいとされていました。

 こだわりの手作り品ももちろんですが、それを求めて楽しみながら集う人たちを見ていると、「こだわりのものづくり」が生むものは決して品物だけでなく、想いや縁などをしっかりと感じさせる「つながり」もあるのだと気づきました。

 皆さまも来年の夏はぜひ、“こだわり”を求めて「夏の手仕事祭」を見に行かれてはいかがでしょうか?

包丁は販売だけでなく、研ぎ直しの受け付けも。こだわりの品物は研ぎ直しで切れ味バツグンに!
工場の様子。鋼や軟鉄の素材加工から全て手作業で行うため、炉には常に火が入っています。
通常の包丁や鎌だけでなく(くわ)や薪(まき)割り斧、ワラを裁断する刃物など、面白いものもたくさん。
職人さんによるそば打ち(右側)。厚さ1.5㎜にのばした生地を幅1.5㎜に切っていきます。当然全ての過程にこだわりがあります。左側は田中鎌工業のご主人で、そば切り包丁のためにご自身もそば打ちをされるそうです。