今回は平戸市のオランダ商館で催されていました「江戸時代のどうぶつたち」展を見学してきました!
江戸時代といえば時代劇によく出てくるような町並みを想像しますが、かつてそこにはどのような動物が存在したのでしょうか?
江戸時代前期には第5代将軍である徳川綱吉(とくがわつなよし)によって「生類憐みの令(しょうるいあわれみのれい)」が制定され、動物や病気の人たちを保護するようになりましたが、動物については学校の授業では犬くらいしか話題にならなかったような記憶があります。
ところが今回の企画展をみてビックリ!当時の平戸藩主であった松浦清山(まつらせいざん)氏によって書き綴られた資料「甲子夜話(かっしやわ)」には、江戸時代に人々の興味を集めた動物たちの様子がしっかりと描かれていました。
猫やウサギはもちろん、江戸時代では想像もつかないようなラクダやオランウータン、アシカやラッコまで!
いったいなぜ当時の人たちがこのような動物たちを見ることができたのでしょうか?日本に生息していたのでしょうか?
そうではありません。実は当時オランダからの貿易船に乗せられて、はるかな海を越えて日本にやって来ていたようです。
貿易といえば物品の輸入ばかりかと思いきや、このような「見せ物」や動物に関する学術書なども文化の一端として持ち込まれていたようです。
また知識文化だけでなく、動物をモチーフにした武具や調度品なども階層が高い人たちには愛用されていたようです。
江戸時代にも人々の娯楽や関心として意外な動物たちの存在があったことに本当に驚きました。また、平戸が貿易の地として優れていたからこそこのような「豊かさ」が持ち込まれたのかもしれません。
今回歴史の一幕に触れることで、私たちが知らなかったとても意外な日本の環境を知ることができました。
皆さまもお時間があればぜひ、地域の歴史に触れてみてはいかがでしょうか。知っているつもりでまったく知らなかったことが皆さまを待っているかもしれません。